小学生のカースト、それは足の速さで決まっていた。これはどこもよくある話だろう。もちろん、私の小学校も例外ではなかった。
しかし、私は致命的に足が遅いという問題を抱えている。小学1年生の頃は50m走で13秒を超えていたはずだし、今でも8.5秒とかいう致命的な遅さである。
足の遅さは本人の機動力に直結する。早い話がほとんどのスポーツで足の遅さは致命的な弱点となる。私は8年近く野球をやっていたことがあるが、捕球が下手とか以前に足の遅さがそのまま選手としてのステータスを下げていた。足の遅さを誤魔化しやすいポジションでたまに採用される程度で、打撃力があっても結局足が遅いことが文字通り最後まで足を引っ張り続けた。結局野球に関してはライトで補欠で採用される程度の実力だった。捕球が下手なのと、足が遅いことが大きな採用理由だった。足の遅さをポジションと読みで誤魔化そうとしたが、まぁ限界がある。適当に守る足の速いライトの方が頼りになるわけだ。
高校生の頃に足の速さを改善するコツを一言言われたが、結局どう打開すればいいのかわからずそのまま放置。今に至る。パターン化しないと私は弱いのである。足の回転の速さと着地のさせ方と言われたが、結局それを直せるくらいに走り込みをする元気も私にはなく今に至る。
こうした経緯もあり、私は足の速さは極めて大きいコンプレックスになっていたりする。それと同時に、足の速いキャラクターにとても憧れている。私が昔書いていた小説でも妙に足の速さを議論する場面があったり、そもそも主人公達が異様に足が早かったりするのはここに起因している。リリーとニアはそもそも中の人たちがすげぇ足が速いからそれをモデルにしてるが、ハルナとラナンはそうではない。特にハルナは滅茶苦茶速いキャラクターに意図的に設定していた。
オリジナルのキャラクターで焦点を当ててもこれだけ足の速いキャラクターが多い。さて、版権ネタの他のキャラクターはどうだろうか、とこちらも考察してみるとやはり足の速いキャラクターが好きになる傾向にある。スターフォックスシリーズのウルフ・オドネルも原作ではかなり足が速いはずだし、最近好きになった、一番好きかもしれないキャラクターのジョーカーもやはり作中では俊敏さを指摘される場面が多々ある。
改めて言葉にしてまとめてみると、私は相当足が速いキャラクターに憧れを持っていたんだなと感じる。自分のコンプレックスを向き合ういい機会にもなった気がした。