メリーバッドエンドの話

知る人ぞ知るメリバの話。

そもそもメリーバッドエンドとはなにか、という話。大雑把に話すと以下のような定義。

読者や観客側の解釈と劇中の登場人物側の解釈によって幸福と不幸が入れ替わる物語の形式をす言葉(ニコニコ大百科より)

当人達は至極幸せを感じているが、周りから見ると幸せなのかどうか議論が必要そうなシチュエーションを指す。有名なところではフリーゲームibのバッドエンディングのうち2つが挙げられるだろう。登場人物達は幸せかもしれないが、こちらの世界の住民から見ると、おそらく悪夢以外の何者でもない。もっとも、ibに関してはその切なさも含めて作品の魅力の1つだろう。

というのがメリーバッドエンド。一筋縄ではいかないハッピーエンドという解釈もある。私はこの言葉を知るまではハッピーエンド至上主義を掲げる男だったのだが、この言葉を知って少し価値観が変わった気がするというのが今回の話。元々登場人物当人達が幸せな結末を迎える物語が好きなのだが、当人達は幸せでも側から見ると不幸、そんなギャップに切なさを感じさせる物語も世界観に深みを与えてくれるし、何より当人達だけが幸せという微妙な世界は甘酸っぱく魅力的だなと感じた。こういう言葉にすることが難しい世界を私の語彙力で表現できたらそれは素晴らしいことなのかなと思った。私自身がその世界の主人公になってしまったとしても、なんだか後悔はないかもな、と最近思ったりもした。

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